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日本のおいしい米粉グルメを発掘しようキャンペーン報告

2024.12.25

日本のおいしい米粉グルメを発掘しようキャンペーン報告

「米コ塾」の一環として、まだ知られていない既存の米粉グルメを調査する「日本全国 米粉グルメ発掘ゼミ」。こちらの発掘活動として、2024年9月2日(月)~30日(月)にかけて行われた「日本のおいしい米粉グルメを発掘しようキャンペーン」。XとInstagramのユーザーの方々に、「米粉タイムズ」の公式アカウントをフォローし、“食べてみたい米粉グルメ”の情報を発信していただきました。こちらの記事では、その結果をご紹介。投稿やコメントから見えて来た、米粉グルメの未来について考察します。

都市圏を中心に応募総数1174件
定番のスイーツやパンが多い結果に

SNSを通じて“食べてみたい米粉グルメ”を投稿していただいた本キャンペーンでは、全国各地から計1174件の応募がありました。SNSごとで見ると、Xが894件、Instagramが280件とXからの投稿が多く、それは都道府県ごとにみても一部地域を除き同じ結果に。都道府県別に最も多かったのは東京都の344件(X、Instagramの合計応募数、以下同様)で、大阪府の113件、北海道97件、京都府61件、愛知県59件と続き、都市圏からの応募が多いことが分かりました。

応募ジャンルはスイーツが半数以上
麺やパンはこれからの伸びに期待

続いて注目したいのが応募件数が多い商品のジャンルで、スイーツ・パン・麺・その他の4つのハッシュタグをつけて投稿するように促しました。その結果、最も多かったのが、過半数を占めたスイーツの598件、続いてパンが484件。麺は48件、その他が44件と、スイーツやパンと比べて米粉グルメが浸透していないことが伺えます。都道府県ごとに結果を見ていくと、スイーツは全都市で応募が見られ、また応募数が多くありました。しかし、東京をはじめ、一部地域ではパンの応募数がスイーツを上回る結果に。

それでは、それぞれのジャンルの中では、どんな商品が多く応募されたか見ていきましょう。スイーツでは、バウムクーヘンが28件、シフォンケーキ24件と多い結果に。他にも、クレープやクッキーなどさまざまなスイーツの名前が上がりました。また、パンは食パンが68件とダントツで多く、クロワッサンやベーグルといった商品名も見られました。麺では、フォーが10件と多く、ラーメンなどの応募も。その他では、お好み焼きや餃子、唐揚げなどが少ないながらも応募がありました。

すべて米粉の専門店がランクイン
投稿数が多かった5店舗をご紹介

どんなお店のどんな商品の応募数が多かったのか、店舗名のハッシュタグが多かった5つの店舗をご紹介します。

81件と最も応募が多かった店舗は、東京都目黒区の完全グルテンフリー米粉パン・米粉スイーツ専門店の「IYOTO」です。厨房内に小麦粉を持ち込まないなど、徹底してグルテンフリーにこだわっており、添加物や合成着色料も未使用。使っている米粉は栃木県産米「あさひの夢」のみで、こちらの米粉パンは米本来の甘みやうまみが感じられる商品を販売しています。今回応募が多かった、葉酸が豊富なビーツを加えた「米粉食パン ビーツ」のほかに、プレーンや竹炭などの米粉食パン、焼き菓子やプリン、ティラミスなどスイーツも販売。


応募が20件と続いて多かった東京都文京区に店を構える「BIOSSA」は、「グルテンフリーだからと言って、味と質を犠牲にしてはならない」という創業者の熱い思いから生まれた、グルテンフリー米粉パン専門ベーカリー。米粉は国産100%で、てんさい糖や米油、沖縄県産の塩などを使用するなど原材料の全てにこだわり、おいしさを追求しています。お米の香りと甘味広がる食パン「ビオブレッド」の応募数が多く、そのほかに塩バターロール、バケット、惣菜パンなどもラインナップ。


17件の応募が集まった、東京都江東区の米粉専門店「Kome Co.」は、店主の「誰もが笑顔になれるスイーツを」との思いでオープンした米粉スイーツのお店。小麦粉や小麦を含んだ素材を一切使用せず、グルテンフリー、米粉を使用して仕上げています。看板商品は応募数が多かったシフォンケーキの「モフモフ」でプレーンや紅茶、ココアチョコチップなど。また、チーズケーキやシュークリーム、ガトーショコラといった馴染みのある洋菓子が販売されています。


16件の応募が集まったのは、大阪府大阪市のグルテンフリー米粉カフェでお菓子教室も行っている「Comeconoco Laboratory&Cafe」です。国産米粉使用・グルテンフリーにこだわり、カラダにやさしくおいしい米粉菓子づくりを研究してきた「Comeconoco Laboratory」が2014年に米粉お菓子教室をオープンし、その後2019年にカフェスペースを併設した米粉菓子専門もオープン。カフェでは、米粉ならではの味わいをいかしたお菓子や軽食が楽しめます。


同じく16件の応募があった、北海道札幌市で2店舗を展開する「ring ring」。北海道産米「きらら397」を店内で製粉し、その日使う分だけ米粉にしてから、お店で焼き上げたバームクーヘンのお店です。応募数が多かった「バームクーヘン」は、甘味は北海道産のてんさい糖で加え、お米の味わいを引き立てているのが魅力。リンゴやビーツ、ごぼうなど、地元食材を組み合わせた、様々なバウムクーヘンが並んでいます。


注目したいのが5件全てが、米粉パンやスイーツの専門店だということ。「IYOTO」の「米粉食パン ビーツ」や「BIOSSA」の「ビオブレッド」など、店舗ならではの商品や看板商品に対する投稿が多くみられ、継続的な販売やSNS・メディアでの露出にて米粉×商品を打ち出すことが、商品だけでなくお店自体の認知拡大に寄与すると考えられます。

また、店舗限定の商品以外の数値を見ると、オーソドックスな商品に対する応募やコメントが多く投稿されていました。また、コメントは「食べたい」「好き」などが多かったほか、「店の情報を知りたい」などの意見も目立っており、商品はもちろん店舗についての情報発信の必要性も伺えました。

現在、消費者の方々から注目されている米粉グルメや店舗など、リアルな声が集まった「日本のおいしい米粉グルメを発掘しようキャンペーン」。米粉グルメの開発の参考になる結果となったので、ぜひ参考にしてください。

■紹介店舗データ
完全グルテンフリーの米粉パン・米粉スイーツ専門店 IYOTO(いよと)
東京都目黒区東が丘2-11-20
https://iyoto.jp/

米粉使用のグルテンフリーパン-BIOSSA(ビオッサ)
東京都文京区春日2-10-19
https://biossajapan.thebase.in/

米粉専門店「Kome Co.」
東京都江東区亀戸7-14-9
https://www.komecokomeco.com/