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米粉で作る讃岐うどん!本場・香川でクリエイティブカンパニーが挑む食の革命

2026.08.28

米粉で作る讃岐うどん!本場・香川でクリエイティブカンパニーが挑む食の革命

2013年に創業した香川県のクリエイティブカンパニー「株式会社 人生は上々だ」。さまざまなクライアントの困りごとをクリエイティブで解決する「人生は上々だ」が、2023年にオープンしたのが、植物由来でグルテンフリーの讃岐うどんのお店「by age 18」です。「人生は上々だ」の役員で、「by age 18」の厨房にも立つ柳田さんに、本場・香川の地で米粉のうどん作りに挑戦したきっかけや今後の展望について伺いました。

クリエイター集団が「讃岐うどん」にこだわり開発した、米粉のうどん

香川県高松市、瀬戸内海に突き出た庵治半島の牟礼町に2023年12月にオープンした「by age 18」。瀬戸内の穏やかな海に面し、砂浜に隣接するのどかな場所にありながら、国内はもちろん、海外からも多くの人々が訪れる、植物由来でグルテンフリーの讃岐うどんのお店です。

店舗を立ち上げたきっかけについて、柳田さんが話してくれました。「オーナーの子どもに食物アレルギーがあり、例えば出張でお土産を買おうと思っても食べられるものが少なく、残念な思いをしていました。そんな中で出会ったのが、ヴィーガンレストラン『菜道』の楠本勝三シェフです。楠本シェフと対話する中で食の不平等さに気がつき、真剣に考えるように。そもそも、『人生は上々だ』では、“クリエイティブで困りごとを解決したい”との思いのもと、クライアントワークを中心に多文脈でさまざまな活動をしていたため、この食の不平等さを解決できないかと考え始めたのがきっかけです」。

そんな中、香川県のソウルフードの讃岐うどんも、アレルギーや食の禁忌が理由で食べられない人が世界中にいることに気付いたと言います。「アレルギーが多い小麦粉はもちろん、讃岐うどんの出汁に欠かせない、いりこなど、讃岐うどんも意外と食べられない人が多いんです。初めは、プラントベースの讃岐うどんを、と考えていたのですが『やるなら徹底的に』とグルテンフリーにも挑戦することにしました。建物にも小麦粉を持ち込まないというルールを設けて徹底しています」。
 


小麦粉の代用として米粉に注目し、まずはさまざまな米粉の麺の試食を始めたそうですが、当時は納得のいく味に出会えなかったそう。
また、中四国で製麺工場を当たりましたが、同じ工場内で小麦の麺も製造しているため、わたしたちが目指す「コンタミネーション0%のグルテンフリー」が実現できないという壁にぶつかり、ならいっそ自分たちで作ろう、と自家製麺での米粉うどん麺の開発をスタートしました。
「米粉の麺は当たり前ですが小麦と違いグルテンがないので、製麺しているときや茹でているときに切れやすいことが課題でした。粉の配合を試行錯誤し、半年ほどの開発期間を経て讃岐らしいコシ・太さ・長さのある米粉麺を完成させました。製麺機の刃も特注しています。米粉は製粉会社に相談して選んだミズホチカラを使用しています」。

米粉の讃岐うどんを引き立てる出汁は、いりこを使わず、きのこや昆布をベースに、オリエンタルビーガンやハラールにも対応。二次原料もグルテンフリーにこだわっており、小麦粉の代わりに米粉を使用した醤油を使用しています。また、うどん以外のメニューも、もちろんプラントベース、グルテンフリーにこだわっているのだそう。メニューはかけうどんだけでなく、野菜たっぷりのぶっかけうどんやカレーを使ったもの、天ぷらなどもラインナップ。食後のデザートやコーヒーなども並びます。

「メニュー開発は楠本シェフにご協力いただきました。また、デザートメニューのフロランタンは『モンサンクレール』の辻󠄀口博啓シェフ、ジェラートは『マルガージェラート』の柴野大造さん、コーヒーはコーヒージャーナリストの岩崎泰三さんといったクリエイターたちが賛同し、協力してくれています」。

また、宗教、健康、アレルギー、主義や思想などに関わらず、さまざまな方が心地よく過ごせるよう、お店作りにもこだわりが詰まっています。例えば、車椅子の方や高齢の方でも2階の店内に入りやすいようエレベーターを設置し、トイレもバリアフリー。更に、シックハウス症候群にも配慮し、自然素材だけを使用しています。
 

香川から世界へ!讃岐うどんの味を、マレーシアで再現

オープンしてから2年余り。公共交通機関では辿り着けない場所にありながら、地元の方々はもちろん観光客も多く訪れるお店になりました。

「グルテンフリーを求める方の需要は多いですね。小麦粉アレルギーの家族に『初めて家族でうどんを食べました』との声をいただいたり、セリアック病の方に『初めてちゃんとした料理を食べられました』と聞いたときはスタッフも感動して、泣きそうなくらい嬉しかったです。海外の方はフットワークが軽くて、わざわざ当店をめがけてきてくれ、とても喜んで帰っていただいたことも。また、米粉のうどんだと知らずに、景色の良いレストランとして来てくれる観光客、地元の方もいらっしゃいます。そんな方々にも『おいしい』といっていただけています」。

2025年に縁があって誕生したのが、2号店のマレーシア・クアラルンプール店です。マレーシアにはイスラム教・仏教など、さまざまな宗教を信仰する人々が暮らしており、多様な食の嗜好性に対応するのはごく当たり前。しかし、現地の日本食レストランで「プラントベース」「グルテンフリー」「アルコールフリー」に対応しているお店はまだ少なかったのだそう。
「オリエンタルビーガンの方が来店した際にとても気に入っていただき、その方がマレーシアで飲食店を経営している方で。日本食人気が高く、需要が高まっているクアラルンプールでぜひ、とお声がけしていただきオープンの運びとなりました。うどんは現地でも同じ製麺機を導入して自家製の米粉麺を使用し、香川本店と同じメニューとクアラルンプール店独自のオリジナルメニューも展開しています」。
 

本場で認められた米粉うどんを全国へお届け


オープン当初よりお客さまから寄せられていた「一般販売をしてほしい」という声に応えて、2025年11月より製麺部門による「米印製麺」のオンラインショップで販売をスタートしました。
「打ちたての麺を瞬間冷凍して、お店の味を全国の食卓に届けることができるようになりました。企業・飲食店様向けの卸売にも対応しています」と柳田さん。また、「by age 18」の料理に使われているグルテンフリーの醤油もオンラインショップで販売しています。

「小豆島にあるタケサン株式会社のグルテンフリー醤油です。このお醤油は大豆、塩、米粉のみを原料に、昔ながらの木桶仕込みで1年じっくり熟成させて作った、こってり、とろりとしたたまり醤油です。お店では、うどんの出汁などに使用していますが、そのまま冷奴やお刺身などにはもちろん、お料理の味付けに使ってもコクがあっておいしいですよ」と柳田さん。
 

 

「ひだまり醤油」のブランディング・デザイン・ネーミングは、「人生は上々だ」が手がけており、食物アレルギーの方はもちろん健康志向・本物志向の方などに届くよう制作したと語ります。
「日本では一般発売していない商品だったので、パッケージが海外向けのデザインでした。こちらも素敵だったのですが、店頭に並べてさまざまな人に手に取ってもらいやすいように、弊社内でコンペを実施。最終的に選んだパッケージは、世界を見据えた新しい光をイメージした黄色をベースに、背景は伝統や米、樽などを抽象的に表現しています」。

「弊社の製麺部門、レストラン部門では食料自給率や米にまつわる問題についてもフォーカスもしています。当たり前の選択肢として米粉を使った麺があることで、お米の消費が増える。そうすることでさまざまな課題の解決につながり、日本がもっと良くなるのではと思っています」。

もっちりとした食べ応えのある食感と、噛むほどに広がる甘味がおいしい「by age 18」の米粉の讃岐うどん。さまざまな人とおいしさを分かち合える1杯は、食の多様性を超えて日本と世界をつなぐ優しい未来を見せてくれました。
 

<関連リンク>
by age 18公式サイト
https://byage18.com/index.html
米印製麺
https://komejirushi.base.shop/