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2026年トレンド米グルメを発表!日本を代表するパティシエも参加し、次世代の米粉グルメ開発や発信について考える米粉カンファレンス2026-春-を開催

2026.03.10

2026年トレンド米グルメを発表!日本を代表するパティシエも参加し、次世代の米粉グルメ開発や発信について考える米粉カンファレンス2026-春-を開催

米・米粉消費拡大推進プロジェクトによる「米粉カンファレンス2026-春-」が2026年2月27日に開催。今後のトレンドを分析・予測する“2026年トレンド米粉グルメ”の発表のほか、トークセッションやワークショップを実施しました。

2026年のトレンドを予測! 3部門から米粉の魅力を感じられるグルメを選出。

カンファレンスの始まりは、米粉班長こと農林水産省農産局 穀物課 米流通調整官の齊官さんによる開会の挨拶。2025年を振り返り「米粉レシピの動画配信などを見かけることが多く、レシピ本も多く発刊された年だったと感じています。これも、本日お集まりいただいた皆様の取組の賜物」と感謝の意を述べられました。また、この日に米粉タイムズのInstagramフォロワー数が10万人を突破したことにも触れ喜びも語りました。

続いて、米粉タイムズ エグゼクティブプロデューサーの小林さんが発表したのは、「2026年流行すると思う(流行させたい)米粉グルメ」です。「クルトシュ」「米粉バゲット」「米粉プレッツェル」「米粉もっちもちフォカッチャ」「米粉蒸しパン」がノミネートされた「米粉パン部門」で選ばれたのは「クルトシュ」。螺旋状になるように焼き上げたパンで、外がカリっと中はもっちりの食感を引き出すには、米粉がよく合うことが評価されました。また、くるくると剥がしながら食べられる体験型のパンで、筒状の中にクリームやアイスを入れることでアレンジの幅が広がるなどの理由から選ばれました。
 


「スイーツ部門」では、「米粉ドーナツ」「米粉のカヌレ」「米粉シュトーレン」「米粉クグロフ」「米粉のベイクドチーズケーキ&バスクチーズケーキ」がノミネート。健康志向の高まりから米粉ドーナツ専門店が増えていることや、フレーバーやトッピングによって様々な見た目にアレンジでき、SNSでの拡散も期待できることから、「米粉ドーナツ」が選出されました。

「ニューウェーブ部門」では、「ライスミルクプロテイン」「米粉ベーグルサンド」「米粉たこ焼き」「米粉グラタン」「カップ米粉」がノミネートされ、「ライスミルクプロテイン」「米粉ベーグルサンド」の2つを選定。「ライスミルクプロテイン」は、お米による植物性ミルクにライスプロテインを添加した食品で、健康志向が高まる昨今に置いて栄養価が高いことが注目されました。また「米粉ベーグルサンド」は、様々な食材を挟んだ進化系ベーグルがSNS映えし、米粉によって持ち味のもちもち感がアップすることなどが評価されました。

発表を受けて、プレゼンターを務めた、パティスリー「モンサンクレール」のオーナーシェフパティシエで、世界的なコンクールでの受賞歴も多数ある辻󠄀口シェフは、「『ゆく年クルトシュ』(という言葉とともに)を一年かけてバズらせるのはどうでしょうか」と提案。会場は笑いに包まれました。同じくプレゼンターとして登壇した、パティスリー「Toshi Yoroizuka」のオーナーシェフで、スイーツを通した農業の活性化にも尽力するパティシエ・鎧塚シェフは「クルトシュはじわじわとブームが来ていると聞きますが、まだ認知度が低い。だからこそ、今後に期待が持てる商品だと思う」と話してくれました。
 

プロ目線で語る、米粉を普及させる商品開発&発信についてトークセッション。

第二部では、辻󠄀口シェフ、鎧塚シェフ、インフルエンサーとして活動するSachiさんによるトークセッションが行われました。まず、米粉パン、クルトシュについてトークがスタート。「米粉の特性を考えると、ベーグルやフォカッチャは思い浮かぶけど、クルトシュは難しいと感じますね。だからこそ、今まで大きく注目されなかったんですよね。これからですね」と鎧塚シェフ。辻󠄀口シェフは「米粉は作るとグルテンがないことで成形が難しい食材ですね。私はバゲッドが好きなので、米粉のバゲッドがとても興味深いですね」。
また、米粉の普及については「小麦アレルギーなど、小麦粉のパンが食べられない人もいるので、米粉のパンの必要性は年々高まっています。昔から米を摂取してきた文化がアジア、日本にはあるので、おいしい米粉の商品を作るのは、日本のひとつのコンテンツになるのではないでしょうか」と辻󠄀口シェフ。鎧塚シェフも、米粉は日本人にとって不可欠な存在だと語ります。「日本人は米で生活してきていて、米からエネルギーを摂取するのは理にかなっていますよね。米粉の味わい、食感は日本人に向いていますし、僕も大好きです」(鎧塚シェフ)。
そして、Sachiさんは、インフルエンサーとしての視点で米粉のSNS発信について話してくれました。「子どもに小麦アレルギーがあるというお母さんが、米粉レシピを見る傾向があると感じます。また、アレルギーはないけど、食べると体が重くなるという人も多くいますよね。パンやグラタンなどの米粉料理をSNSで普及し、家庭で取り入れられるといいですよね」。
 


スイーツ作りのプロとして、米粉スイーツの可能性について辻󠄀口シェフに伺いました。「ブランド価値を作っていけると良いですよね。私は、米粉はメレンゲとの相性が良いと思っています。米粉はグルテンがなく膨らまないので、メレンゲの力を借りて膨らませてお菓子作りに使うのが良いと思っています。これからも、米粉の食べ方を提案し、米粉を使ったスイーツに取り組みたいですね。また、ニューウェーブ部門のライスミルクプロテインも面白いと思いました。牛乳の代わりに泡立ててラテにして飲むのも良いのではないでしょうか?」 (辻󠄀口シェフ)。また、鎧塚シェフは米粉を広めるには、2つの戦略があるのではないかと話します。「ひとつは100%米粉に置き換えたもの。もうひとつは、よりおいしいものを作るために米粉をブレンドするという方法です。例えば、私が作るシュー生地は、カリッとした食感を出すために米粉を加えています。お菓子を作ったときに骨格としてグルテンが必要な場面は多いので、少し柔軟に考えて小麦粉と米粉をブレンドしていくと、米粉の需要増加にもつながるでしょう。いろんな米粉の良さを提案していく、良さを広めていくということは大切ですよね」と話してくれました。Sachiさんは「使い方をどんどん発信して、家でも真似しようと言う人が増えていけば良いですよね」と語ります。また、まだ認知度の低いライスミルクプロテインの普及の仕方について「とっつきづらいものは、まずはおいしそうに飲んでいる様子や、そもそもどうやって飲むかを発信すると良いと思いますね」とアドバイスをしてくれました。  

企業を超えた交流による化学反応を期待!ワークショップ&交流会も実施。

二部後半では、来場者の方々に米粉に関する情報発信を行うインフルエンサーが加わり、ディスカッションを行いました。テーマは、「飲食店で販売している『クルトシュ』をSNSで認知拡大させる方法ついて」。テーブルごとにグループを組んで20分ほど話し合い、出てきた意見を発表しました。インフルエンサーならではの観点で上がったのが“認知のあるものと組み合わせる”というアイデア。「以前ドーナツのレシピを投稿する際に、絵本に登場するドーナツを再現したところ、とても反響がありました。その経験から、認知のあるものと組み合わせるのは良いと思います。物語から作ってみるのも良いのでは」。

ディスカッションの間には、2026年トレンド米粉グルメに選ばれたクルトシュとドーナツ、ライスミルクプロテインの試食も実施。その上で、クルトシュのスイーツのような味わいに注目したグループも。「クレープはスイーツですが、サンドみたいなもの(おかず系)が流行ったので、クルトシュも惣菜を詰め込んだ、惣菜パンのようにしたらどうでしょうか」。また、「恵方巻きを参考にしてみては」などの意見が集まりました。
 


来場者の方々の考えを受け、鎧塚シェフは「私もケーキを紹介したいとSNSをやっていますが、実際は『なんでこんなものをみんな見るの?』と思うものの方がよく見られる傾向にあって。というのも、毎年節分に恵方巻きを食べる動画をあげているのですが、再生数が上がるんです。逆にバズると思って投稿したものがバズらないこともある。だから、SNSに関してはどんなものでもどんどん投稿することが大事だと感じています」と経験を踏まえて話します。また「新しいものやこれから流行りそうなものは、最初の3秒間に目を惹きつけるかが大事です。クルトシュの生地が伸びている様子や、クリームなどを詰めているシーンなどを発信するのも良いでしょう」とSachiさんも提案してくれました。そして、辻󠄀口シェフが「商品自体のアイデアとSNSの拡散の仕方など、今日のカンファレンスの中で有意義な化学変化が生まれたのではないでしょうか」と振り返りました。

カンファレンスの後には、場所を変えて交流会を開催しました。こちらには、米粉のバケッドやライスミルクのクリームパスタ、米粉のバスクチーズケーキなどの試食もご用意。米粉の可能性について、さまざまな米粉を扱う企業が情報交換を行いました。情報や課題を共有することで、米粉のさらなる普及が見えてきた今回のカンファレンス。米粉の存在が当たり前になる未来へ、また一歩近づきました。